アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト-8181の収容用ロッカーに保管されています。実験で使用する場合はレベル3の職員2人の許可が必要です。20██年現在SCP-XXX-1、SCP-XXX-2に接触する事は禁止されています。
説明: SCP-XXX-JPは神奈川県███市のレンタルショップで発見されたビデオテープです。現在財団によって█個回収されました。表面には「ボブとマイケルのショッピングコーナー(ミキサー編)」と書かれたラベルが貼られています。SCP-XXX-JPのテープは劣化の進行が見られますが、映像に問題はありません。ビデオの内容は"ボブ"と"マイケル"と名乗る二人のアメリカ人男性がキッチンの様な場所で商品を紹介していくといったものです。番組の最後に電話番号、スタッフ、制作会社のテロップが流れますがその様な団体は一切発見されていません。
SCP-XXX-JPを一人で見た際、その効果は現れませんが二人で視聴した場合、年齢や人種を問わず、自身を"ボブ"と"マイケル"名乗ります。(以下、SCP-XXX-JP-1、SCP-XXX-JP-2と表記)SCP-XXX-JP-1、SCP-XXX-JP-2に変化した人間は非常に陽気な口調と明るい性格で他者と積極的に会話を試みようとします。視聴から24時間以内に記憶処理を行えば元に戻りますが、記憶処理を行わなかった場合半永久的に戻る事はありません。
以下はDクラスを用いて行った実験記録です。
>実験記録XXX - 日付19██/█/█
対象: D-4532、 D-3243
実施方法:D-4532、 D-3243にSCP-XXX-JPを視聴させる
<記録開始>
██博士:そこのビデオデッキにSCP-XXX-JPを入れて再生ボタンを押してください。
D-4532:分かった。本当にこのビデオを見るだけなんだな?
██博士:それだけで十分です。
D-4532:どんな恐ろしい化物が待ち構えてるかと思ったらまさかビデオ鑑賞だなんてな。
(視聴から13分経過)
D-4532:あー……淡々と通販番組を見ていくのも何かアレだな……
D-3243:おっとどうしたんだい?ボブ。そんなシケた顔して、せっかくのダンディフェイスが台無しだぞ?
D-4532:……何だその喋り方。そもそも俺の名前は██ ██だ。
D-4532:ボブとマイケルはビデオの中の二人だろ?一体どうしちまったんだ?
D-3243:どうしたもこうも僕は元々マイケルだぜ?君こそどうしてしまったんだ、忘れるなんて。
(視聴から20分経過)
D-4532:すまないね!マイケル、まさか俺とした事がボブの事を忘れちまうなんてさ。
D-3243:それでこそボブ、いつもの君さ。さぁ、これからパーティーへと洒落こもうじゃないか。
D-4532:オフコース!勿論そのつもりさ!
<記録終了>
結果: 対象はSCP-XXX-JP-1、SCP-XXX-JP-2と変化。記憶処理の後別の実験へと割り当てました。
インタビューログ01:SCP-XXX-JPを視聴させてSCP-XXX-JP-1に変化したDクラス職員に行ったインタビューログです。(SCP-XXX-JP-2に変化したDクラス職員は記憶処理を行っている)
対象: SCP-XXX-JP-1
インタビュアー: エージェント・███
<録音開始>
SCP-XXX-JP-1:ハーイ、ボブとマイケルのショッピングコーナーへようこそ!……っと、今日はマイケルは不在だったな。ハハッ、僕とした事がダメだねぇ。
エージェント・███:本当にアメリカの通販番組のノリだな。おい、あんた自分が何人か分かるよな?
SCP-XXX-JP-1:そいつはジョークのつもりかい?もちろんテキサス生まれのイカしたヤングさ。
エージェント・███:……見た感じ日本人にしか見えないんだが。
SCP-XXX-JP-1:何言ってるんだ?この俺がジャパニーズに見えるってのかい?