アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは2重扉のチャンバーに収容し、チャンバー入り口を機動部隊り-9("鬼さんこちら") によって監視してください。また盲目のDクラス職員を常時チャンバー内に待機させ、手をつなぐなどの方法でその存在を常に確認させてください。もしチャンバー内で存在を見失った場合は直ちにサイト内のすべての扉を施錠し、各区画とサイト外部へと通じる扉近辺を同機動部隊に捜索させてください。
機動部隊り-9の人員はすべて盲目の隊員とし、同じく盲目の犬を各隊員に1匹ずつ配置してください。犬にはSCP-XXX-JPの匂いを覚えさせる訓練を定期的に行い、いつでもSCP-XXX-JPの捜索が行えるようにしてください。
娯楽用品に関しては事前に許可されたもののみを与えることが可能です。ただしこれらの機器をDクラス職員が操作する際に手を離すなどしてSCP-XXX-JPを見失うことがないよう注意させてください。
説明: SCP-XXX-JPは盲目の人間によってのみ知覚される人型の存在です。盲目の人間は視覚以外では他の人間と同じようにSCP-XXX-JPを認知することが可能であり、視覚的にも「真っ暗な視界の中にSCP-XXX-JPだけが存在する」という状態で認識することが可能です。一方で弱視・色弱・隻眼などに関わらずなんらかの視界を有する人間はその存在をいかなる方法によっても認識できず、またいかなる記録媒体を通した状態でも同様に認識が不可能です。さらに盲目の人間であっても素肌でしかSCP-XXX-JPに触れることはできません。SCP-XXX-JP自身もむき出しの人間の肌しか触ることができず、壁や床、扉といった空間を構成する物質を除き非生命体に触れることができません。しかしながら暑さや冷たさの感知や音楽鑑賞、テレビの視聴などは可能なことから、気体や波動などいくつかの例外はあると考えられています。人間以外の生物であっても盲目であれば同じ条件に従うと考えられており、実際に犬に関しては人間とほぼ同じ条件でSCP-XXX-JPを感知できることが確かめられています。
SCP-XXX-JPは十代後半の制服を着た少女のような姿をしています。SCP-XXX-JPは生命維持に必要な一切の行動を必要とせず、日用品を消費することもありません。SCP-XXX-JPには前述の異常性を除きなんら特異的な性質や能力は確認されておらず、また肉体的にも虚弱であることから盲目の成人男性が手でつかむことで容易に拘束することが可能です。ただし現在までに確認されていない異常性が存在する可能性を考慮し、現在も紫陽博士を中心とした盲目の研究員のチームが調査や実験を行っています。
SCP-XXX-JPは他人とコミュニケーションをとることを好みます。会話の内容は多岐にわたりますが、どれも一般的な雑談の域を超えません。SCP-XXX-JPと会話を交わした人間はSCP-XXX-JPを「社交的、明るい」などと表現し、程度の差こそあれおおむね好意的な印象を抱きます。また容姿についても肯定的な意見が多く、特に異性愛者の男性はその多くがSCP-XXX-JPを「かわいい」と表現します。一部の人間はSCP-XXX-JPと再度話すことを強く希求しますが、これは単にSCP-XXX-JPの話術や性格に起因するものであると結論付けられています。この影響は記憶除去などにより容易に除去できます。基本的にはSCP-XXX-JPが他人と話す態度に相手による差異はありませんが、一般的に若くかわいらしいとされる女性と話すときは明らかに態度が悪化します。
SCP-XXX-JPは盲学校である私立████小学校において、教師には認知できない『くろねえちゃん』なる存在が噂されていたことが発見のきっかけとなりました。教師はこれを不法侵入者ではないかと考え通報し、その後駆け付けた警察官と生徒の間で会話がかみ合わなかったことから、何らかのミーム汚染を疑った警察内部のエージェントによって調査が行われました。以下がその調査中に行われた生徒へのインタビューです。
さらなる情報がインタビューによって得られています。以下の記録を参照してください。