アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe/Euclid/Keter (適切なクラスを選んでください)
特別収容プロトコル: [SCPオブジェクトの管理方法に関する記述]
説明: [SCPオブジェクトの性質に関する記述]
補遺: [SCPオブジェクトに関する補足情報]
実験記録XXX - 日付YYYY/MM/DD
対象:
実施方法:
結果:
分析:
対象: [人間、団体、SCPオブジェクトなど]
インタビュアー: [インタビュアーの名前。必要に応じて█で隠しても良い]
付記: [インタビューに関して注意しておく点があれば]
<録音開始, [必要に応じてここに日時(YYYY/MM/DD)を表記]>
インタビュアー: [会話]
誰かさん: [会話]
[以下、インタビュー終了まで会話を記録する]
<録音終了, [必要に応じてここに日時(YYYY/MM/DD)を表記]>
終了報告書: [インタビュー後、特に記述しておくことがあれば]
█
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは木製の植物収容室にて保管してください、また、SCP-XXX-JPに接触することは禁止されています。未収容のSCP-XXX-JPは発見され次第焼却してください。SCP-XXX-JP-1を食用とする案については審議中です。
説明: SCP-XXX-JPはヤマブドウ(Vitis coignetiae)に酷似した植物です。
しかし巻きひげによって固定する一般的なヤマブドウと違い、茎から根を張ることで物質に固定しています。
根が無機物に接触した場合緩やかに同化し、最終的に接触していた物体はSCP-XXX-JPの塊になります。
根が植物を除いた有機物に触れ続けた場合、およそ5分ほどで接触部分の内部に根を張り、有機物を分解し吸収していきます。
SCP-XXX-JPはおよそ3日に1度、SCP-XXX-JP-1に分類される物体を結実させます。ただし有機物を吸収していた場合、その質量によって結実の速度と結実量が変動します。
SCP-XXX-JP-1は種子が異常に硬いことを除けば一般的なヤマブドウの実と同一の物体です。SCP-XXX-JP-1は問題なく摂食可能です。
実験記録XXX - 日付YYYY/MM/DD
対象: SCP-XXX-JP
実施方法: SCP-XXX-JPを1×1×1mのコンクリートブロックに固定させる。
結果: およそ2時間後、コンクリートブロックは完全にSCP-XXX-JPの塊となった。
分析: コンクリートブロックだったSCP-XXX-JPの内部を分析しましたが、コンクリートの成分は検出されませんでした。
対象: SCP-XXX-JP
実施方法: SCP-XXX-JPにラットを与える。
結果: 7分後、ラットは問題なく吸収された。
分析: 骨は吸収されないようです。
対象: SCP-XXX-JP
実施方法: SCP-XXX-JPに牛肉300kgを与える。
結果: 20分後、牛肉は問題なく吸収された。SCP-XXX-JP-1の結実後すぐに実験が行われたが、翌日に新たな結実が確認された、また、結実量は前日の凡そ3倍程になっていた。
分析: 吸収した有機物が多いほど良く実るようです。
対象: SCP-XXX-JP
実施方法: SCP-XXX-JPの根と皮を剥ぎ、紐に加工する。
結果: 通常のツタ植物を加工したものと同一の紐となった。
分析: あくまで吸収能力があるのは根の部分だけのようです。
対象: SCP-XXX-JP-1、D-XXX
実施方法: D-XXXにSCP-XXX-JP-1を摂食させる。
結果: 摂食後1日様子を見たが異常はなかった。
分析: D-XXXは食味について「味が濃くて美味い」と評価していました。
補遺: 発見当時、SCP-XXX-JPは2階建ての家屋を吸収した状態で発見されました。この家屋は後の調査で日本生類総研の研究施設だったことが判明しました。以下は内部で発見された手紙です。
エコロジー・キャンペーン第2弾
第1弾である「(判読不能)」は少々トラブルがあったものの成功した。
蚕を利用した前回を「衣」として、今回は「食」をテーマに考えていこうと思う。
何かいい意見があるなら手紙を送ってくれ。
第2弾は食べてもよし、加工してワインにしてもよし、葡萄に決まった。
エコロジーと言うことで廃棄コンクリートとかを再利用できるといいかもしれない。
今回はそのあたりをメインに研究してみようと思う。
今回もいい意見を期待している。
「プラスチックのような有機物も処理できると一石二鳥」「種が丈夫だったらよい」
等、様々な意見を考慮し、試作品ができた。
種子を同封するので植えてみてほしい。
この手紙により、改良されたSCP-XXX-JP、及びSCP-030-JPの存在が危惧されています。
█
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe/Euclid/Keter (適切なクラスを選んでください)
特別収容プロトコル: [SCPオブジェクトの管理方法に関する記述]
説明: [SCPオブジェクトの性質に関する記述]
補遺: [SCPオブジェクトに関する補足情報]
実験記録XXX - 日付YYYY/MM/DD
対象:
実施方法:
結果:
分析:
█
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe/Euclid/Keter (適切なクラスを選んでください)
特別収容プロトコル: [SCPオブジェクトの管理方法に関する記述]
説明: [SCPオブジェクトの性質に関する記述]
補遺: [SCPオブジェクトに関する補足情報]
実験記録XXX - 日付YYYY/MM/DD
対象:
実施方法:
結果:
分析:
█
アイテム番号: SCP-971-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-971-JPはサイト-81██の標準人型収容室にて収容されます。1日に3度、一般的な成人男性と同様の食事が与えられます。SCP-971-JP収容室内に刃物、及びそれに似た形状の物品を持ち込む事は禁止されています。現在SCP-971-JPには殺傷力の無い刃物型のアイテムの所持が認められています。SCP-971-JPによる新たな刃物の要求は却下されます。
説明: SCP-971-JPは30代ほどに見える日本人男性です。出身や名前は不明で、SCP-971-JP自身も記憶していません。
SCP-971-JPの特性は刃物、もしくはそれを模した物体を突き刺すことで発揮します。SCP-971-JPに刺さっている物体は、刺さっている間は損傷を与えることができず、劣化の兆候も見せません。SCP-971-JPの体から完全に引き抜かれると損傷させることが可能になります。SCP-971-JPには刃物のみ容易に突き刺さり、通常では刺す事の不可能な強度や形状の物品でも刺さります。この間、SCP-971-JPは苦痛の兆候を見せず、強烈な快感を得ていると思われます。また、刃物を突き刺した際にはSCP-971-JPは出血も損傷もしません。刺さっている刃物の刀身を傷つける行為を行った際、SCP-971-JPに損傷と快感が与えられます、損傷と快感の度合いは傷つける行為の衝撃に比例しています。
対象: SCP-971-JP
インタビュアー: ██研究員
付記: ██研究員はキーチェーンに剣型のストラップをつけていました。
<録音開始>
██研究員: こんにちは、SCP-971-JP。
SCP-971-JP: よう、研究員さん、なあ、刃物くれないか?最近刃物不足なんだよ。
██研究員: このインタビューが終わったら提供の申請を行いましょう。
SCP-971-JP: いや、今くれ、持ってるだろ?
██研究員: 私は刃物など持っていませんが…
SCP-971-JP: いいやあるね!そのカギ!そこについてるだろ!
██研究員: これは只のストラップです。[ストラップを取り出す]
SCP-971-JP: ああもう我慢できねぇ!
██研究員: 落ち着いてください、インタビューもしていません。
SCP-971-JP: 久々の刃物を目の前にして落ち着いてられるかよ! [██研究員に襲い掛かりストラップを奪う]
██研究員: SCP-971-JPが興奮状態になりました!至急取り押さえを!
SCP-971-JP: (自身にストラップを突き刺し)ああこの感覚!これだよこれ!SCP-971-JP: (突き刺したストラップを抜き別のところに刺す)これでこそ俺は鞘だって実感できるんだ!
SCP-971-JP: サイコー!刃物サイコー!フウウウウゥゥゥッ!!
[以降、取り押さえられるまでSCP-971-JPは自身の身体の至る所にストラップを抜き差しを続ける。]
<録音終了>
終了報告書: ポケットに入れていたキーチェーンはSCP-971-JPには見えていなかったはずです、周囲から自身の性質が発動する物品を探知する能力を持っていると考えられます。
それとは関係ありませんが、SCP-971-JPは興奮状態の際に自身を「鞘」と呼んでいることが気になりました。-██研究員
対象: SCP-971-JP
実施方法: 万能包丁、小型ナイフ、パン切り包丁、中華包丁、日本刀を突き刺す。
結果: 全て容易に突き刺さった。対象は興奮状態になった。SCP-971-JPは「5本もまとめて刺されるのはとても気持ちが良かった。」と主張。
分析: 刃物であれば先端の形状にかかわらず突き刺さるようです。-██研究員
対象: SCP-971-JP
実施方法: 錐で突き刺す。
結果: 刺した部位が出血、錐は破壊可能だった。SCP-971-JPは「俺はMなんかじゃないんだよ、こんなもの痛いに決まってるだろうが!」と主張。
分析: 刃物でなければ効果はない模様。-██研究員
対象: SCP-971-JP
実施方法: 玩具の剣を4種類突き刺す、それぞれEVA樹脂、プラスチック製(2種)、木で出来ており、形状はそれぞれEVA樹脂製がカットラス型の刀身、プラスチック製が棒状とフルーレ1型の刀身、木製が刀型の刀身の物を使用。
結果: EVA樹脂製と木製の物が容易に突き刺さった。EVA樹脂の剣は刺さっている間、変形不可能だった。SCP-971-JPは「金属製の方がいい。」と主張。
分析: 切ることができなくとも剣の形であれば何でも突き刺さるようです。流石にビームソードの玩具のような明らかに剣ではない物、剣でも刺突用の物などは認められないようですが。-██研究員
対象: SCP-971-JP、日本刀
実施方法: SCP-971-JPの体を貫いている日本刀の調査。
結果: 刃に触れたが切れることはなかった。また、刀身に軽い衝撃を与えた際、SCP-971-JPにわずかな損傷と快感が与えられたように見えた、刀身は損傷しなかった。
分析: 何故刃に触れても切れなかったのでしょうか。そして、刃を傷つけた時にSCP-971-JP自身に傷がついたことも調査が必要でしょう。-██研究員
対象: SCP-971-JP、日本刀
実施方法: SCP-971-JPの体を貫いている日本刀の破壊実験。
結果: 刀身に加え、柄や鍔も破壊不可能だった。刀身に衝撃を与えた時のみSCP-971-JPに損傷と強い快感が与えられた。複数回の実行により、衝撃の強さとSCP-971-JPへの損傷、快感が比例することが判明した。SCP-971-JPは「鞘としての仕事が果たせた」と主張。
分析: 刃物自体に性質が及ぶことは分かりました。-██研究員
対象: SCP-971-JP
実施方法: 10個の箱のうち1つにナイフを入れ、SCP-971-JPにナイフの入った箱を選ばせる。
結果: 100回の試行すべてでナイフの入った箱を当てた。SCP-971-JPは当てたことに対する報酬を要求しました。
分析: やはりSCP-971-JPは刃物の探知能力を所有しています。-██研究員
補遺1: 20██/12/02、刀型のオブジェクトであるSCP-████-JPの収容違反が発生、その2分後に睡眠中だったSCP-971-JPが突如起床、付近の警備員に自身の開放を要求しました。1分後、彼らの存在に反応したSCP-████-JP影響下のDクラス職員が出現し、SCP-████-JPを用いてSCP-971-JPを突き刺しました。SCP-971-JPは興奮して刀身を持ち、SCP-████-JPごとDクラス職員を引き寄せ、機動部隊が到着するまでDクラス職員にSCP-████-JPを自身に深く突き刺すことを催促しました。
その後行われた実験によって、SCP-971-JPは異常性を持つ刃物型オブジェクトの探知能力が一般の刃物に対する探知能力よりも優れていること、更にある程度近くに異常性を持つ刃物型オブジェクトが存在すると興奮状態になり、積極的に触れようとすることが判明しました。また探知能力及び興奮状態となる範囲と突き刺した際のSCP-971-JPが感じる快感は該当オブジェクトの性質の危険度に比例することも判明しています。通常の刃物では抜き差しを行いますが、該当オブジェクトが刺されたときはさらに深く差し込む傾向があります。
なお、SCP-971-JPの性質を利用した確保案に関しては、SCP-971-JP自身がオブジェクトの影響を受けること、そして探知能力によって初めに影響を受ける可能性が高いことを考慮して現在審議中です。
補遺2: SCP-971-JPは、██県の██神宮付近で「刃物を刺した男が徘徊している」という通報を受けて確保されました。発見当時の状況についてSCP-971-JPにインタビューを行いました。
対象: SCP-971-JP
インタビュアー: ██研究員
<録音開始>
██研究員: こんにちは、SCP-971-JP、本日はあなたに尋ねたいことがあります。
SCP-971-JP: よう、研究員さん、で、尋ねたいことだって?
██研究員: 貴方は発見当時、██神宮付近にいましたが、なぜそのような所に?
SCP-971-JP: [11秒沈黙]…行かなきゃならない、って思ったんだよ。
██研究員: 行かなきゃならない、とは?
SCP-971-JP: なんだろうな、あそこにはすっげぇ剣がある気がするんだ、ぶっ刺したらとんでもなく気持ちよさそうな。
██研究員: …それを感じたのはいつ頃ですか?
SCP-971-JP: ██県の██市だったか、あのあたりに差し掛かったところでそんな感じの物があるって気づいたな。
██研究員: ██市?██神宮からそんなに離れたところで、ですか?
SCP-971-JP: ああ、結局あれは何だったんだ?俺はあの剣の鞘になるために生まれた、なんて思うほどの代物だったが。
██研究員: …ありがとうございました、インタビューを終了します。
<録音終了>
██神宮には神体として宝剣があるという伝承があり、その内容がSCP-971-JPと関連していると判明しました。以下は伝承をまとめた物です。
「ある村に旅人が来た、その旅人は大層立派な剣を持っていた。村人はその剣を奪おうと考え、旅人を襲い殺してしまった。すると剣が宙を舞い、村人を切り殺していった。剣には神様が宿っていた。村人を守るため、一人の男が自らを生贄として捧げ、剣の神様は男の意思に免じて人を襲うのを止めた。それ以降、村では剣を神様として祀るようになった。」
補遺3: 20██/02/13、SCP-971-JPが反応したオブジェクトの調査を開始しました。その際、SCP-971-JPの強い要望があり、拘束具を用いるなどの条件の下、限定的に調査への参加を許可しました。
20██/02/22、「経年劣化の調査」としてSCP-971-JPを連れて機動部隊が██神宮内部の調査を行いました。██神宮の最奥部には祠があり、折れた剣の刀身が祀られていました。機動部隊員が刀身に触れたところ、突如刀身が浮遊し、周囲にいた隊員3名の首を切断しました、その後浮遊を続け隊員2名を殺害、4名に重傷を負わせ、その後SCP-971-JPを突き刺さしました。SCP-971-JPは突き刺さった刀身を自身の身体に埋め込み、数秒の沈黙の後に倒れました。外部に待機していた機動部隊によって生存していた隊員とSCP-971-JPは救出されました。
以降、SCP-971-JPは他の刃物に対する興味を失い、周囲に刃物型アノーマラスオブジェクトが存在する際の活性化も発生していません。探知能力と刃物を突き刺した際の特性は保たれたままです。██神宮で発見された刀身の摘出は失敗しています。
対象: SCP-971-JP
インタビュアー: ██研究員
<録音開始>
██研究員: こんにちは、SCP-971-JP。
SCP-971-JP: [沈黙]
██研究員: 先日の報酬として刀を用意しました、刃引きはされていますが。
SCP-971-JP: [3秒沈黙]…いや、もういい。
██研究員: …一体何があったのですか?
SCP-971-JP: もう刃物に興味なんてない、俺は使命を果たした。
██研究員: 使命とは?
SCP-971-JP: [1分沈黙]
██研究員: SCP-971-JP?
SCP-971-JP: 確保、収容、保護、これがおたくらの信条だったか?
██研究員: …ええ、それがどうかしましたか?SCP-971-JP: 俺は今、剣を確保して、収容して、保護している。
SCP-971-JP: あの時まで俺は、剣を刺す快感を求めていた。今は違う、俺はこの忌々しい剣の生贄でいなければいけない。これが俺の使命なんだ。SCP-971-JP: 快感を求めている暇はない、放置されて怒り狂ったこいつを鎮めなければいけないからだ。
██研究員: [沈黙]
SCP-971-JP: …そうだ、一つ頼みがある。██研究員: 何でしょうか。
SCP-971-JP: 俺をできるだけ人のいないところに閉じ込めておいてくれ、俺が抑えきれなくなった時のために。██研究員: 分かりました、これでインタビューを終了します。
<録音終了>
現在、SCP-971-JPは██山中のサイト-81██に収容されています。