askeraskのお砂場
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アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPの全サンプルはサイト81██内の微生物用冷凍保管室にて保管されます。SCP-XXX-JP-1以外の女性はSCP-XXX-JP収容ユニット内に侵入させないでください。サイト81██にて災害アラートが発生した、あるいは12時間以上連絡が途絶えた場合、システムWallⅢによりサイト81██の完全な密閉・滅菌が行われます。現在、SCP-XXX-JPを用いた実験はセキュリティクリアランスレベル3以上の職員のみ許可されます。

SCP-XXX-JP-1はサイト81██内の医療棟にて収容されます。SCP-XXX-JP-1との接触は高い対刺突性を持つ専用の防護スーツを着用して行い、感染区画から出る職員はすべて滅菌プロトコルXXXAによる除染を行います。SCP-XXX-JP-1に対しては、最低2日に1度の頻度で感染部位の粒子除去作業を行ってください。また、SCP-XXX-JP-1の収容・研究に関わる職員がサイト81██内の医療棟外部へ出るためには2日間の検疫期間が設けられます。SCP-XXX-JP-1の細胞・体液を含む全サンプルは全て滅菌プロトコルXXXBによって処分されます。

説明: SCP-XXX-JPは哺乳類に属する動物のメスの足底から足首にかけてにのみ感染する白癬菌の一種です。SCP-XXX-JPは感染可能な細胞のない状態では5分から10分で死滅します。SCP-XXX-JPは通常の足白癬1と同じく、皮膚へのSCP-XXX-JPの直接接触により感染します。

SCP-XXX-JPに感染した動物(以下、SCP-XXX-JP-1)は足底の真皮から皮下組織の間にガラスからなる小片を生成します。この現象の詳細なプロセスは不明ですが、除去されたガラス小片を調査した結果からSCP-XXX-JP-1の体内の物質により合成されたものではなく、未知の手段で出現していることだけが判明しています。
このガラス小片が食い込むことにより皮膚及び皮下組織を傷つけるため、SCP-XXX-JP-1は激痛により自力での歩行が困難になります。これらの小片は時間とともに成長し、皮膚を突き破ります。多くの場合、SCP-XXX-JP-1は激痛とパニックによって周囲に援助を求めます。

また、SCP-XXX-JP-1は非常に高い再生能力と免疫力、薬剤耐性を備えることがわかっています。これによりガラス小片の発生・成長に伴う組織破壊・出血死・SCP-XXX-JP以外の感染症というリスクを克服していますが、同時に外科的処置及び薬剤を用いた痛覚の減退及び遮断や、焼却以外の終了措置が通用しません。

SCP-XXX-JPにより発生したガラスを除去せずに成長させ続けた場合、SCP-XXX-JP-1は非感染者に対して攻撃的になります。これはストレスによる脳の萎縮によるものではなく、SCP-XXX-JPの作用によるものだと考えられています。最も症状が進行した例では、SCP-XXX-JP-1は理性を失いSCP-XXX-JPの拡散を目的とした行動のみを行うことが確認されています。

補遺: SCP-XXX-JPは財団本部の管轄内で発見されたオブジェクトです。初期収容段階でSCP-XXX-JP-1の持つ様々な感染症への抵抗力が明らかになっており、それを有効利用することを目的に研究を行う方針となりました。その後SCP-XXX-JPの収容及び研究は日本支部へ委託され、全サンプルがサイト81██に移送されました。

SCP-XXX-JPは[データ削除済]にある民家に偽装された研究施設で発見されました。施設内部にはSCP-XXX-JP-1由来とみられるガラス片を含む生体組織が散乱しており、その高い再生能力からSCP-XXX-JPの持つ異常性が明らかになりました。これらの生体組織は暗闇の中で不可視のトラバサミ2のように機能し、エージェント数名を傷つけました。施設内部は何者かによって荒らされていたため、SCP-XXX-JPに関する研究データの復旧は不可能でした。また、居住区にあたる施設では40代女性と10代女性とみられる遺体がひどく劣化した状態で見つかりました。これらの遺体は床に固着した硬化ガラスの柱で串刺しにされており、死因はこのガラスの柱による刺殺と考えられます。