SCP-none
ぼくのかんがえたさいきょうのぶき
アイテム番号:SCP-none
オブジェクトクラス:safe
特別収容プロトコル: SCP-noneはサイト-19の自然物品貯蔵庫の標準ロックボックス内に保管されます。標準的な爆発、生化学、ミーム的攻撃からの積極的防衛手段が、標準業務手順に従って常に所定の位置に準備されていなければなりません。実験のためにSCP-noneを使用を希望する職員はフォーム-32に記入の上、研究・収容業務のリーダーにそれを提出しなければいけません。
説明: 当物品は通常、バラ科サクラ属の木の枝として認識されます。
一見、太さ1.5cm長さ46cmの枯れた梅の木の枝のように見受けられますが、年齢13歳未満の男児(以降:被験者)が手にした時のみ、被験者のみSCP-noneの認識が阻害され被験者の想像する「最高峰の武器」と認識されます。
この状態になったSCP-noneは被験者の想像する「あらゆる攻撃手段」を実現可能にします。
また、この状態になったSCP-noneによる攻撃は被験者と近しい年齢の者には効果はなく、斬りつけたとしても「木の枝で叩いた程度」のダメージしか与えられないようです。
実験内容:
実験1
被験者:Dクラス職員(34歲男性)
対象:コンクリートブロック
結果:
被験者はSCP-noneを「木の枝」と形容した。
対象にSCP-noneを強く打ち付けたがブロックには傷一つ付けられず、SCP-noneを二つに折るように破損した。
直後、被験者が腕に痛みを訴えたのでスタッフが確認した所、上腕部の骨が一部無くなっている事が確認された。
SCP-noneは被験者の骨を吸収し自己修復した様である。
折れて飛んでいったSCP-none-1はただの木の枝に変質しており、被験者が触れても自己修復は実行されなかった。
実験2
被験者:無作為に選ばれた児童(12歲女)
対象:コンクリートブロック
結果:被験者はSCP-noneを「枯れ枝」と形容した。
被験者は対象をSCP-noneで軽く叩き「これでいいでしょ、早く帰らせてよ」と訴えた。
被験者にはクラスA記憶処理が実行され、帰宅させられた。
現在、被験者はSCP-noneの残存影響が無いか観察途中である。
実験3
被験者:無作為に選ばれた児童(13歲男)
対象:コンクリートブロック
結果:被験者はSCP-noneを「細身の美しい刀」と形容した。
対象に向かってSCP-noneを振ったところ、対象は鋭利な刃物で斬られたように崩れた。
被験者に何をしたのか訪ねたところ「刀に太陽のエネルギーを集めてビームにして飛ばしたんだ」と真剣な表情で答えた。
被験者にはクラスA記憶処理が実行され、帰宅させられた。
現在、被験者はSCP-noneの残存影響が無いか観察途中である。
実験4
被験者:無作為に選ばれた児童(10歳男)
対象:Dクラス職員
結果:被験者はSCP-noneを「燃える魔法の杖」と形容した。
被験者に両腕が拘束された対象を攻撃するように指示すると、被験者は呪文の様なものを唱えSCP-noneを天にかざした。
直後、対象は痛みを訴え全身の皮膚を火傷したように爛れさせ死亡した。
急遽実験は中止され、被験者に何をしたか訊ねたところ「地獄の炎で悪い奴を地獄送りにしてやろうとしたんだ」と笑顔で答えた。
被験者にはクラスB記憶処理が実行され、帰宅させられた。
現在、被験者はSCP-noneの残存影響が無いか厳重観察中である。
補遺1:SCP-noneは通学中の男児2名がSCP-noneで遊んでいたところ、エージェントが偶然に目撃し確保されました。
遊んでいた男児Aが男児Bに向かってSCP-noneを振ったところ、男児の身体を貫通したようですが一切外傷は無く、男児Bは枝で軽く叩かれた程度の痛みを訴えました。
男児は無傷であったが、周囲の物質には鋭利な刃物で斬りつけたような傷が付いていました。
男児AはSCP-noneを「大型の両手持ちの剣」と形容しました。
エージェントは男児2名にクラスA記憶処理を実行し、帰宅させました。
該当男児2名は現在観察中である。
補遺2:男児Aが中学2年生になった頃から怪我をしていないのにも関わらず腕に包帯を巻き「右腕が疼く・・・」「選ばれざるものには解らぬだろうな・・・」「奴が来る・・・離れろ・・・!」などといった言動が多く見られますが、現在SCP-noneとの関連性は不明です。