aRtinのサンドボックス
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アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト81-██内の人型生物収容室に収容されています。収容は標準人型オブジェクト用プロトコルに従って行いますが、対象が自らにその特異性を行使するのを防ぐためオブジェクトに痛みを与える可能性があるものは可能な限り排除してください。SCP-XXX-JPの能力を実験、医療行為、その他に利用することはいかなる理由があろうとも認められません。SCP-XXX-JPの異常性による影響が確認された場合、必要に応じてカバーストーリー「有痛性痙攣」を適用してください。

説明: SCP-XXX-JPは異常性を持った日本人女性による異常現象です。日本人女性は身長157cm、体重55kgで日本人女性として標準から大きく離れた容姿ではありません。戸籍上の出生記録から現在39歳であることが判明しており、通常の人間と同じように老化の兆候を見せています。オブジェクトには身体的には一切の異常はみとめられません。SCP-XXX-JPの異常性は特定の動作を行うことで発現します。SCP-XXX-JPは何らかの原因によって痛みを感じている人間に対し、手のひらでその身体の一部に触れつつ「いたいのいたいのとんでいけ」と発声、その後手を放すことによって痛みを完全に取り除くことができます。この能力は発動の条件が満たされた瞬間、オブジェクト自身の意思にかかわらず必ず発現します。痛みが何に起因するものであってもこの異常性は発現します。この異常性によって取り除くことができるのはあくまでも痛みのみであり、痛みの原因となった損傷を治癒することはできません。除去できる痛みに制限はなく本来であればショック性の心停止を起こしうるほどの痛みであっても無効化することができます。異常性は人間にのみ作用しそれ以外の生物には一切の効果を表さないことが実験により判明しています。またこの異常性の対象となった人物からは「痛みがなくなっただけでなく安心感を覚えた」「痕が残るんじゃないかと不安だったがそういった感情がなくなった」などの証言が得られています。このことから対象の精神にも何らかの影響を与えるものと推測されています。

発見当初SCP-XXX-JPの異常性は上述のもののみであると考えられており、「どんな痛みでも取り除くことのできる女性」としてアノマラスアイテムに指定されていました。異常性による影響がごく小規模なものであったため重大な事件に発展する危険性はきわめて低いと判断、財団の監視のもとに一般の医療施設で勤務していました。その後、事件XXXの発生によって更なる異常性が明らかになりSCP-XXX-JPに指定されました。事件XXXについては補遺を参照してください。

実験記録SCP-XXX-JP-1

対象: Dクラス1名

被験者の状態: 右上腕部に軽度の擦過傷

実施方法: 通常通り動作を行う

結果: 傷の痛みが完全に消えたことを報告

実験記録SCP-XXX-JP-2

対象: Dクラス1名

被験者の状態: 両上腕部に軽度の擦過傷

実施方法: 右腕の傷にのみ動作を行う

結果: 実験1と同様の報告

実験記録SCP-XXX-JP-3

対象: Dクラス1名

被験者の状態: 両前腕部、両上腕部に1つずつ計4つの切創

実施方法: 右前腕部の傷にのみ通常通りの動作を行う

結果: 実験1と同様の報告

分析: 異常性の対象は傷ではなく人であると思われる

実験記録SCP-XXX-JP-4

対象: Dクラス2名

被験者の状態: それぞれ右手の親指、左前腕部に切創

実施方法: 2名に触れつつ動作を行う

結果: 1名のみ痛みが消えたことを報告

分析: 一度に対象にできるのは1名のみであると思われる

実験記録SCP-XXX-JP-5

対象: チンパンジー(Pan troglodytes)1匹

被験者の状態: 右足底部に中度の裂傷

実施方法: 通常通りの動作を行う

結果: 実験前と同様に右足をかばうように行動

分析: 異常性の対象はヒトのみであると思われる

実験記録SCP-XXX-JP-6

対象: Dクラス1名

被験者の状態: 左大腿部に中度の熱傷

実施方法: 動作を途中で中断する

結果: 痛みの継続を報告

分析: 動作を完遂しなければ異常性は発現しない模様

実験記録SCP-XXX-JP-7

対象: ██研究員

被験者の状態: 睡眠不足による頭痛

実施方法: 通常通り動作を行う

結果: 痛みが消えたことを報告

分析: 外傷でなくとも異常性は発現する模様

補遺 事件記録XXX
20██年、サイト-81██内の職員が一切の外傷がないにもかかわらず裂傷、熱傷などに似た痛みを訴えるという事案が相次いで発生しました。この事件に何らかのオブジェクトの関与を疑った研究員が調査したところ、SCP-XXX-JPの実験記録の中に職員の主張と合致する記述が多数発見されました。さらに調査を進めたところ同様の事案がサイトの外部でも確認され、それらの多くが実験記録の内容と一致することが判明しました。この事件をうけ財団はオブジェクトをSCP-XXX-JPに指定、サイト-81██に収容し異常性の利用を全面的に禁止しました。SCP-XXX-JPの利用記録および利用記録によるとSCP-XXX-JPの異常性の利用は███回であるのに対し、確認された事案は██件のみでした。

あの言葉はこの国のほとんどの人にとって善意と愛情の象徴のようなものだ。もちろん私にとっても。子供のころから何度も繰り返し聞いてきた優しい言葉。だからそれが被害をもたらすなんて想像もしなかった。もっとよく考えるべきだったんだ。とんでいったものが落ちてくるなんて、それこそ子供にでもわかることだったのに。 -██研究員