アイテム番号:SCP-3009
オブジェクトクラスKeter
特別収容プロトコルいかなる者であっても、SCP-3009の視界内に有機物を入れる事は許されません。もし、SCP-3009に有機物を見せる、もしくは姿を晒そうとした者は強制的に終了させられます。また、SCP-3009が視界内の有機物を認識した場合は、その状況における最善の方法でSCP-3009を鎮圧してください。
SCP-3009は25センチメートルの特殊合金の壁でできた、200×200×200の部屋に収容してください。職員は一日に三回、監視カメラを使用して収容室内に何もないことを確認してください。SCP-3009が収容違反を起こした場合、戦闘可能なエージェントは全身を金属で覆った特殊な防護スーツと銃で完全武装し、非戦闘員は他セクターに救援を要請した後、即座にその場を離れてください。
SCP-3009からの逃亡が不可能と判断した場合、支給された強化手榴弾で速やかに自己終了してください。
説明:SCP-3009は、およそ直径3メートルほどの大小様々な人間の頭部の集合体です。頭部の種類はそれぞれ異なっており、様々な人種、性別、年齢の頭部があります。全ての頭部は苦悶の表情を浮かべながら呻き声を発し、常に唾液が顎まで滴っています。全ての頭部はそれぞれの首で繋がっており、個体により、首が1メートル以上伸びている個体もあります。
全ての首が繋がっている部分には何があるのかについては、現在のところ確認することが出来ていません。SCP-3009はおおよそ球形をしており、移動の際には転がって移動をします。その速度は普段は緩慢なものですが、SCP-3009が何かしらの有機物を発見した際には咆哮をあげながら時速約200キロメートルで職員を捕食しました。
SCP-3009は自身の視界内に有機物を発見した場合、数秒の硬直の後、発見した有機物に高速で接近し、自身の頭部のうちのいくつかが対象を奪い合うようにしながら捕食します。現在のところ、SCP-3009に発見された有機物は確実に捕食されています。捕食行為を終えたSCP-3009は、全ての頭部の声を揃え、
「おかわりをもう一度」と言った後、全ての頭部が白目を剥き、顎を180度にまで開き、辺りの何もかもを捕食し始めます。この時、全ての頭部の首の関節が外れ、それぞれの頭部の首は1メートル以上伸びます。壁の金属や土などの全てがSCP-3009に捕食されます。
この状態のSCP-3009は通常の状態を俊敏性、柔軟性、適応性、持久性、筋力の面において遥かに上回ります。そして、この時のSCP-3009は、有機物を捕食する為に施設内を高速で徘徊し、職員ら全てを捕食します。徘徊時、SCP-3009は無機物より有機物を優先し、目の前に二つの存在があるとき、より自分に近い方を優先します。SCP-3009は、有機物を捕食すればする程、成長し、巨大になっていきます。
SCP-3009の頭部は、捕食した人間のものではないかと予想されていますが、真偽のほどはまだ分かっていません。
SCP-3009が収容違反を起こした際には、SCP-3009用に完全に武装した戦闘員が、全ての頭部を破壊することで、一時的に無力化できます。しかし、だいたい一時間が経過すると、すぐに最初の状態に修復されます。この時、SCP-3009は凶暴化しておらず、元の形態に戻っています。
過去にSCP-3009は五回の収容違反を起こしており、その内四回は救援に駆けつけた他セクターの戦闘チームを全員捕食し、その内二回は他セクターに侵入し、セクター内の全員を捕食しました。
過去にSCP-3009との交信を試みましたがSCP-3009は声の聞こえたスピーカーを捕食し、食物でないことを確認すると、何事もなかったかのようにあたりを動き回りました。以外、SCP-3009との許可のない交信行為はSCP-3009の凶暴性を引き出す可能性がある為、禁止されています。
◼︎◼︎博士「やあ、SCP-3009。私の言葉が理解できるかい?」
数秒の硬直の後、スピーカーを破壊する。
現在、◼︎◼︎博士がSCP-3009を利用し、他の財団に対して不利益なSCPを排除する許可を申請しましたが、あまりの危険性から、未だ可決はされていません。