確保、収容、保護

アイテム番号: SCP-1963-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-1963-JP内部には5名のCクラス職員(現場責任者として財団勤務10年以上で該当地域の諸事情に通じた者を含めること)及び必要な数のDクラス職員を潜入させ、要請から10分以内にSCP-1963-JPに突入できる戦術チームを待機させます。潜入する職員たちにはSCP-1963-JPの特性上、任務はある収容施設の極秘の視察であると指示しなくてはなりません。また、SCP-1963-JP-1に対して異常実体であるという事実を伝えることはあらゆる状況において禁止されます。SCP-1963-JP内部に異変があった場合直ちに鎮圧するため、現場責任者には戦術チームへの支援要請を行う権限が与えられています。現場責任者がこの権限を行使できない場合は他のCクラス職員が行使することが認められています。SCP-1963-JP-1の中でもフィールドエージェントの行動を模したものに関しては5名の戦闘訓練を受けた職員からなる監視チームを編成して常に行動を把握する必要があります。
SCP-1693-JP内部にオブジェクトが収容された場合、該当オブジェクトがSCP-1693-JPによって生成されたものでは無いことを確認する検査を行います。SCP-1963-JP内部に許容しえないオブジェクトが収容された場合のみ、SCP-1963-JPに対して別サイトへの移送が命じられます。該当オブジェクトの移送が困難である場合はそのオブジェクトの特性を踏まえた対処をします。SCP-1963-JPからすべてのオブジェクトを移送することは許可されていません。
SCP-1963-JPの存在が非財団職員に露呈した場合は通常の対処をします。その原因がSCP-1963-JP-1にある場合は担当職員の協議によって対処方法を決定します。

説明: SCP-1963-JPは███市郊外で発見された財団の収容サイトを模した建築物型オブジェクトです。SCP-1963-JP内部にはヒトと遺伝的に一致する人型異常実体(SCP-1963-JP-1)が存在します。SCP-1963-JP-1は財団職員の行動を模した行動をしています。
SCP-1963-JP-1と直接の会話をした人物はSCP-1963-JP及びSCP-1963-JP-1を正規の財団施設、職員であると強く認識します。この認識はSCP-1963-JPから1825km離れることにより消失し、正常な認識になります。
SCP-1963-JP-1は通常のサイトに許された範囲のデータにアクセスが可能です。
SCP-1963-JPが発見された当初、財団の施設を模していることから、過去現在未来、あるいは平行世界の財団施設が出現したのではないかという懸念及び要注意団体による敵対行動、あるいは示威行動なのではないかという懸念から複数の調査が行われました。SCP-1963-JP-1が自らを特異実体であると認識することで発生する事態を防ぐため、該当データへのアクセスにはレベル3セキュリティクリアランスを保有する職員2名の同意書類を提出した上で指定のプログラムを端末に導入する必要があります。不正なアクセスが検出された場合、戦術チームが不正アクセス者を適切に処理します。

SCP-1963-JP内部には現在(2018/1/14)のところ以下のオブジェクトが収容されています。SCP-1693-JP内部に収容された際に派遣された職員による確認で、該当オブジェクトはSCP-1693-JPによって生成されたものでは無いことが確認されました。
番号 説明
SCP-1963-JP-Y SCP-████-JPを参照してください。

SCP-1963-JPの特性を検査するために以下の実験を行いました。一連の実験結果によって現在の特別収容プロトコルが制定されました。
実験記録1963001 - 2016/11/30

対象: SCP-1963-JP-1-A

実施方法: 戦術チームをSCP-1963-JPに派遣し、SCP-1963-JP-1の一部(SCP-1963-JP-1-A)を殺害しました。

結果: 殺害から数時間して、殺害されたSCP-1963-JP-1-Aの全員がSCP-1963-JPに突然出現しました。SCP-1963-JPー1-Aの殺害された前後の記憶は消失していました。SCP-1963-JP-1は、SCP-1963-JP-1-Aが再出現するまで戦術チームを非難する、逃走を試みるなどの行動をとっていましたが、SCP-1963-JP-1-Aが再出現してからは通常の業務に戻りました。再出現後に同様の実験を複数回行いましたが、すべての試行で同様の結果が得られました。

分析: SCP-1963-JP-1は外部からの要因によって殺害された場合再出現することがわかりました。この現象が戦術チーム以外、すなわち異常実体や財団以外の武装勢力によって殺害された場合でも発生するかの確認はとれていません。

補足: SCP-1963-JPを完全に収容できていない状況で、SCP-1963-JPが他の異常実体を収容する危険性への対処としてSCP-1963-JPを制圧するべきであるとの意見から本実験は行われました。

実験記録1963002 2016/12/1

対象: SCP-1963-JP

実施方法: SCP-1963-JP内部を特殊コンクリートで埋没しました。

結果: 埋没の2時間30分後、SCP-1963-JPが消滅したのち再出現しました。特殊コンクリートのみが再出現せず、実質的に埋没処置は無効化されました。

分析: SCP-1963-JPはその形態を大きく変えられた場合、原状回復することが解りました。SCP-1693-JPの封じ込め処置はこの性質から困難であると判断され、5名のCクラス職員が潜入調査にあたることになりました。
補足: 実験1963001の結果を踏まえて行われました。実験1963002の終了後、SCP-1963-JPに対する封じ込め処置の無期限延期が決定されました。

監視任務にあたっていたCクラス職員から、異常実体(SCP-1963-JP-X及びSCP-1963-JP-Y)がSCP-1963-JPに収容されたと報告されたため以下の実験を行いました。

実験記録1963003 - 日付2017/4/6

対象: SCP-1963-JP-1-B

実施方法: 収容されているSCP-1963-JP-Xを移送するよう指示を出した後、SCP-1963-JP-Yを移送するよう指示を出しました。

結果: SCP-1963-JP-Xは近隣の収容サイトからの移送チームに引き渡されましたが、SCP-1963-JP-Yは引き渡されませんでした。

分析: SCP-1963-JP-1-Bに対してインタビューを実施した結果を以下に添付します。(該当データへのアクセスにはレベル3セキュリティクリアランスを保有する職員2名の同意書類を提出した上で指定のプログラムを端末に導入する必要があります。不正なアクセスが検出された場合、戦術チームが不正アクセス者を適切に処理します。) SCP-1963-JP-1-Bの行動と併せて分析するに、 SCP-1963-JP-1は財団の理念を強迫的に信奉していると思われます。


補遺: SCP-1963-JPはその性質から予期できない収容違反が発生する可能性があるため、今後とも継続的な注意が必要です。我々はSCP-1963-JPのことを真に同胞だと考えてはいけません。