水筒大瀑布

先日、私の友人が人型スキップの捕獲任務で命を落とした。まだ22歳だった。

私が財団の理念に違和感を覚え始めたのは入隊して、暫くたってのことだった。「確保、収容、保護」。何故、確保する必要があのだろうか。そんなことを考える時間が次第に増えてきた。上司に質問をしてみたことがある。彼はこう言った。

「何故そんなことを聞く。民間人の手に渡るのを、敵対組織の手に渡るのを防ぐために決まっているだろう。」

確かにその通りだ。しかし、何故、確保なんだ。破壊じゃいけないのだろうか。破壊のほうが確保より遥かに簡単だ。破壊すれば収容プロトコルなんてものをわざわざ考えなくてもよくなり、さらには危険な実験なんてやらなくてもすむ。この考えが私の思考を支配するのにそう時間はかからなかった。

「何故確保するのですか。破壊ではいけないのですか。」
「何だお前、オカルト連合みたいなことを言いやがって。お前はそっちの方が向いてるんじゃないか。まあでも…」

世界オカルト連合。この時、その組織の存在を知った。調べていく内に世界オカルト連合という組織がどのようなものか次第に分かっていった。そして私はこの組織に強い憧れを抱くようになっていったのだった。しかし、仲間内でこの組織は馬鹿にされていることも同時に分かってきた。常に我々に先を越されているのが主な理由らしい。オカルト連合に憧れているなんてうっかり口に出そうものなら笑い者になる、そんな雰囲気だ。

だが私は馬鹿にしない。これは考え方の問題だ。彼らは人員、技術が不足しているだけだ。もし、彼らと私達が逆の立場だったら笑われるのは私達の方だろう。やっていることは彼らの方が正しい。いずれ彼らは我々を超えるだろう。私は次第に財団に入ったことを後悔し始めた。

先日、私の友人が人型スキップの捕獲任務で命を落とした。まだ22歳だった。

私は悲しみと同時に激しい怒りを覚えた。見ろ、だから散々破壊しろと思っていたんだ。何故破壊しない。私が怒りを覚えたのは友人が死んだからというそれだけの理由ではない。その後の財団の対応だ。なんと財団は殺人鬼に暖かいご飯と部屋を提供したのだ。ふざけるな、何故罰を与えない。だがこの時、私の頭の中にある言葉が駆け抜けた。

(今が時じゃないのか。)

私は財団を辞めることにした。そして念願の世界オカルト連合で仕事をすることに決めた。

「しかし、残念です。まだ若いのにこんなに早く辞めてしまうなんて。」
「やりたい事が出来たんです。」

オカルト連合に入るのは大変だろう。何しろ国連直属だ。だけど私には実績が有る。

「これで一連の手続きが済みました。」

財団にいたという実績が。これさえあれば大丈夫だろう。興奮で額から汗が流れた。心拍数が上がっている。思えばワクワクするなんて久しぶりだ。最後にこんな気分はなったのは何時だったか。たしか財団に入る直前…。

「では最後にあちらの部屋に入ってください。」
「何かあるんですか。」
「機密保持の為、あなたの記憶を消去します。」


翻訳中 (SCP-3201)

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