AiliceHersheyの保管室
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SCP-XXX-JP-1出入口の外観。

アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: 基底世界側のSCP-XXX-JP-1が存在する木造小屋周辺は常に警備員により監視が行われ、関係者以外の内部への侵入は禁止されます。SCP-XXX-JP-2には複数台のカメラを設置し、24時間体制で事象XXX-JP発生を監視するとともに、周辺海域に異常がないか確認してください。

SCP-XXX-JP-2から回収された物品のうち、SCP-XXX-JP-Aはサイト-L7に、SCP-XXX-JP-Bはサイト-81██に収容されています。その他の回収物の保管状況については付属文書XXX-JPを参照してください。

説明: SCP-XXX-JP-1はサハリン島のネヴェリスコイ海峡沿岸に存在する、地下へと降る高さ10m程の螺旋階段です。SCP-XXX-JP-1は金属製であり、出入口を覆うようにして簡素な木造の小屋が建っています。SCP-XXX-JP-1の上部の終着点は平行世界へと繋がるポータルとなっており、SSUI2世界重複1に指定されています。

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SCP-XXX-JP-2灯塔の内観。

SCP-XXX-JP-2は平行世界内に存在する建造物です。SCP-XXX-JP-2は内部構造も含めてケリ灯台(Keri tuletorn)2に酷似していますが、特筆すべき相違点として以下の2点が挙げられます。

  • 実際のケリ灯台に存在している北側の大きな損傷が見られず、代わりに東側に穴が空いたような損傷が確認されています。
  • 灯塔には回廊部分への出入口が存在せず、内部の螺旋階段はSCP-XXX-JP-1と連続的に接続しています。

SCP-XXX-JP-2は周囲を海洋に囲まれた岩礁上に建っており、調査の結果、周囲には他の陸地は存在せず、また、SCP-XXX-JP-2から20海里以上離れた時点で、進行方向とは逆の方向へと転移する事が判明しています。最上部の灯火は常に消灯しており、点灯が試みられましたが結果は全て失敗に終わっています。内部は無人である事が確認されていますが、家具など生活痕の確認できる多様な物品が残留しています。

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事象XXX-JPにて発生した、鳥類を模したミツバチの群隊。

SCP-XXX-JP-2周辺では、しばしば空中に多数の昆虫が出現します(事象XXX-JPと指定)。その中には浮遊能力を持っていない昆虫も見られますが、原理は不明です。1回当たり半日から3日程度に渡る集中的発生が、おおよそ1ヶ月に2回から6回のペースで確認されています。財団による観測開始直後は、それらが一定の生物の形状を模倣して空中を浮遊しており、SCP-XXX-JP-2内部へ侵入、職員に対して攻撃を行う様子が観測されていましたが、作戦行動XXX-JP後、そのような行動は観測されなくなりました。
 
 
 
 

実行済


作戦行動XXX-JP(コード:スプロール)


 
作戦立案に際して: 財団がSCP-XXX-JPを発見し、収容下において調査を行っていた所、事象XXX-JPの発生を確認した。この事象の発生により、当該オブジェクトの派遣隊員4名が死亡、10名が複数の有毒物質を摂取した事により負傷した。その際、隊員一名が事象XXX-JPにおいて発生した昆虫の一部を財団に持ち帰った。調査の結果、それらの昆虫に異常性は見られなかったため、事象XXX-JPの打破策としてこの作戦が立案された。

概要: 事象XXX-JPにおいて発生する昆虫の一掃を目的とした発煙装置、並びに火炎放射作戦。SCP-XXX-JP-2各地に発煙装置を設置し、事象XXX-JPによって発生する昆虫の移動経路の制限、及びポイントへの誘導を行う。ポイントへの誘導が確認された時点で、待機を行っていた機動部隊による火炎放射を行う。留意事項として作戦実行場所が非常に狭い事、発煙装置による誘導の効果性、並びに作戦行動における効果の証明性が挙げられる。

事前行動: 事象XXX-JPの発生に際し、発煙装置による誘導実験が行われた。結果として昆虫の誘導に成功したため、発煙装置による誘導の効果性が実証された。また、次時に発生した事象XXX-JPにおいては、誘導実験の際に発煙装置を使用した箇所を避けるようにして職員への攻撃を試みたため、昆虫には一種の学習能力が存在する事が推定され、本作戦実行のための後押しとなった。

事後報告: 作戦行動XXX-JPの事後、事象XXX-JPにおいて発生した昆虫らの職員への攻撃行動は確認されなくなったため、作戦行動の効果性が判断された。しかしながら、事象XXX-JPにおける脅威が失われた事から行われた再調査において、SCP-XXX-JP-2の存在している岩礁に掘削痕に類似した損傷が発見された。この損傷は作戦行動XXX-JP以前には確認されていなかったため、当該作戦行動が要因であると推定。そのため、以後、事象XXX-JPにおける攻撃行動の確認、並びに脅威の認定が行われた場合、別種のプランを立案する必要がある。
 
当該文書は略版となります。正式な文書につきましては、コード:スプロール報告書へアクセスしてください。

発見経緯: SCP-XXX-JPは1825年、当時のサハリン島を統治していた松前藩によって発見され、蒐集寮3の管理下に置かれました。発見当時、蒐集寮はSCP-XXX-JP-2より100点以上の雑多な物品を回収しましたが、そのうち異常性を確認されている回収物は以下に示す2種10点のみです。現在、全ての回収物は財団が保有しています。詳細については附属文書XXX-JPを参照してください。

  • SCP-XXX-JP-A: 異常に高い耐久性および耐水性を示す6通のロシア語の書簡であり、それぞれSCP-XXX-JP-A-1から-6と指定されています。使用されている紙の年代測定および文面の言語学的分析から、18世紀末から19世紀初頭頃に書かれたものと判明しています。SCP-XXX-JP-A-6のみ、他の5通と比較して筆跡が異なります。
  • SCP-XXX-JP-B: リョコウバト(Ectopistes migratorius)と近縁な未知の鳥類の白骨化した死骸です。死骸は全部で4個体分あり、それぞれSCP-XXX-JP-B-1から-4と指定されています。回収時は金属製の鳥籠に入っていました。右脚部に金属製の筒が取り付けられていることから、伝書鳩として使用されていたと推測されています。

補遺1: 以下はSCP-XXX-JP-Aの内容の日本語訳です。

SCP-XXX-JP-A-1:

第六十六次定期報告の内容の重要性を鑑み、サンニコフ行政府は極東海域への特別調査団派遣を決定した。調査結果は半年以内に確定する予定である。貴官は通常業務を維持されたし。

SCP-XXX-JP-A-2:

サハリン島半離脱領域の急激な縮小は由々しき問題であるが、現時点では状況が明確でなく、遺物(липсано4)の更なる活性化は尚早である。通常業務の範囲で冷静に対処し調査終了を待て。

SCP-XXX-JP-A-3:

調査が完了した。特別調査団の報告を鑑みるに、誠に遺憾ながらサハリン島の離脱実現は極めて困難な状況となった。そちらの状況を報告せよ。

SCP-XXX-JP-A-4:

同盟会議はサハリン島の離脱および幻島加入の断念を決定した。直ちに遺物回収のための使節を派遣するので待機せよ。灯台守の任は遺物回収の時点で終了する。貴官も使節と共に帰国されたし。

SCP-XXX-JP-A-5:

派遣した使節より、極東オホーツク海域における虫食い(черветочина)の異常発生により灯台への到達が不可能であるとの報を受けた。こちらとしては虫食いの収束を待たざるを得ない。待機せよ。

SCP-XXX-JP-A-6:

サハリンの離脱という大命を果たせなかったこと、重ね重ねお詫び申し上げます。自身の不甲斐なさに忸怩たる思いを堪えきれません。サハリンは灯台だけ残してすっかり実存世界へと戻ってしまい、食料の備蓄ももう尽きました。今日もまた、島が消えていきます。この場所は、今や私の全てでした。今は虫食いですら、この島を形成している一部であると、この島が幻島であった証明なのだと愛しく思えます。願わくば、そのままの美しい姿のこの島で、いきたかったと[以下判別不能]

[以下、筆跡が前半と異なる]サンニコフの皆様、御機嫌よう。本場の蟹でも戴こうかとマゼランからぶらり立ち寄ってみましたが、なにやらお困りの様子。皆様の船はいまだ虫食いで立ち往生していらっしゃるようですから、遺物は我々が代わりに拝借しておきます。部屋の中で斃れておられた可哀想な灯台守の方は丁重に水葬いたしましたからご安心ください。皆様と灯台守の彼にトゥーレの導きのあらんことを。

Alice Buttercup