考え中のもの
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アイテム番号: SCP-xxxx-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-xxxx-JPは、壁を補強した標準人型収容室に収容されています。個室には備え付けの家具として、本棚・書き物机・テレビ・ソファーを置いてください。これらの家具の側には必ず植物を置いてください。水やりは遠隔操作が可能な機械で行ってください。SCP-xxxx-JP-1が少しでも攻撃的な素振りを見せたら即退室してください。食事は1日に水150mlで足りるようです。SCP-xxxx-JPには許可した範囲での書籍の譲渡が可能です。食事や本の譲渡は水やりの機械とは別の種類を使ってください。月に1度、壁に異常がないか確認してください。これは水やりの際に使う機械でも構いません。異常があった場合はSCP-xxxx-JPを他の収容室に移動させ、修理し、更に補強をしてください。

説明: SCP-xxxx-JPは、18歳の日本人女性の姿をしています。髪は黒く、目は茶色です。身長は165cmあり、(SCP-xxxx-JP-1を入れた状態の)体重は61kgです。肩には別個体の15cmのソメイヨシノが接着しています。(以下SCP-xxxx-JP-1とします)SCP-xxxx-JPは基本大人しく財団職員の指示にもよく従いますが、危険を察知すると半径2.5mにハナ(黄色のカーネーション)を咲かせ、無数の根を生やします。この根はSCP-xxxx-JPの思考とは関係なく、近くにいる人を地面に引き摺り込みます。引き摺り込まれた人は例外なく、死亡します。この能力に関してSCP-xxxx-JPはとてもストレスを感じています。

SCP-xxxx-JP-1は枝を手のように扱い筆談をするなど会話が可能なことから知性を持っていると考えられます。SCP-xxxx-JP-1が枯れることはありません。SCP-xxxx-JPから栄養を吸収していると考えられます。SCP-xxxx-JP-1は成人した人物に対して強い敵意を感じていて、特に男性に攻撃的です。気配に気付くとSCP-xxxx-JPを枝で覆うような素振りをみせ、威嚇として多くの花弁を落とします。1m以内に近づくとSCP-xxxx-JP-1は活性化、(威嚇で落ちたものも同様に)花弁を刃物のようなものに変え飛ばしてきます。この花弁が人に当たるとその部分は壊死し当たった部分から老化・劣化が始まり、最終的には死に至るようです。成分解析によりこの花弁には様々な有毒な菌や塩酸などが含まれていることが分かりました。

SCP-xxxx-JPとSCP-xxxx-JP-1を切り離すことは不可能です。SCP-xxxx-JP-1の根がSCP-xxxx-JPの神経に絡まっていて無理に切り離すと死亡する確率が非常に高いからです。この方法以外にSCP-xxxx-JP-1を無力化する方法は見つかっていません。

補遺: SCP-xxxx-JPは██県██村の古びた小屋の中で発見されました。その時の対象は酷く怯えており、全身に傷が見られ、特に打撲痕を多く確認しました。SCP-xxxx-JP-1は枝を使いSCP-xxxx-JPの顔を隠していました。財団職員が近寄ったところSCP-xxxx-JP-1は花弁を財団職員に向かって飛ばしてきました。花弁が刺さった部分は急速に劣化し、崩れ始めました。近付くのは危険と判断し、声を掛けたところSCP-xxxx-JPはSCP-xxxx-JP-1を宥めるように幹部分を撫で、数分後SCP-xxxx-JP-1が落ち着くと対象は財団職員に近付き、収容に応じました。

以下はテレビ電話によるインタビュー記録です。

対象: SCP-xxxx-JP

インタビュアー: ██博士

付記: このインタビューは、SCP-xxxx-JPを保護した直後に行われた。

<録音開始>

██博士: ではこれからあなたにインタビューを行います。よろしいですか?

対象: はい、あの。

██博士: どうしましたか?

対象: ここは…ここでは何もしませんか?痛いこととか、私と妹に…酷いことをするとかはないですよね?

██博士: ええ、大丈夫ですよ。我々を信じてください。

対象: そっ…か。良かったぁ。

██博士: 質問してもよろしいですか?

対象: あ、大丈夫です。

██博士: では、質問します。あなたのお名前は?

対象: 小野宮凜です。こっちは妹の憂花。

██博士: 何故ソメイヨシノが肩に接着しているんですか?

対象: 多分このサクラは憂花が死んだ時に持っていたものです。何故と言われると答えられません。

██博士: 誰かに話すことはしなかったんですか?

対象: 母さんと父さんに話しました。でも信じてくれなかった。母さんが私を押さえつけて父さんが抜こうとしました。痛いのに無理矢理…。「痛いからやめて」って言ってもやめてくれなかったです。私は、2人を突き飛ばして逃げました。

██博士:逃げた場所が小屋だったんですね?

対象: …はい。

██博士: あなたは小屋で何をしていましたか?

対象:……。(無言が1分続いた)

██博士:答えたくないならば言わなくていいですよ。

対象: ……答えたくない…です。

██博士: 分かりました。

対象: これで終わり…ですか?

██博士: 最後にひとつだけ。あなたたちの住んでいた村の住人はどこにいったのですか?

対象: ……分か…りませ…ん。

██博士: …これでインタビューを終わります。

<録音終了>

同日、SCP-xxxx-JP-1にインタビューを行いました。
以下は筆談でインタビューしたものです。

対象: SCP-xxxx-JP-1

インタビュアー: ██博士

付記: SCP-xxxx-JPに会話内容を知られないよう、眠らせてから行った。また、質問はビデオ電話を通じて行なっている。

<録音開始>

██博士: こんにちは、SCP-xxxx-JP-1。今からあなたにいくつか質問します。いいですか?

対象: お姉ちゃんを眠らせてでも聞きたい事?

██博士: えぇ、とても重要な話です。

対象: お姉ちゃんに何もしないならいいよ。少しでも近づいたら怒る。

██博士: そうですか、ありがとう。あなたは随分、お姉さんの事が好きなのですね。

対象: 大好きだよ。可愛さは村1番だし、頭も良い。村の人たちから愛されてた。お姉ちゃんは私の自慢だよ。

██博士: 良い妹ですね。人を殺さなければですが。