アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは財団のウェブクローラー及び画像認識プログラムによって、発見され次第削除が行われています。SCP-XXX-JP及びそれに類似する性質を有した画像を発見した職員は、即座に財団へ報告を行ってください。
SCP-XXX-JPの画像改変を伴う実験は現在凍結されており、許可なくSCP-XXX-JPを作成、改変する事は禁止されています。
説明: SCP-XXX-JPは5×5に配色されたモザイク状の画像です。
SCP-XXX-JP(影響を避けるため黒塗りの画像と交互に表示)
一定以上のサイズのSCP-XXX-JPの全体図を5秒間以上連続して視認し続けた人間特定の人物(SCP-XXX-JP-a)は、SCP-XXX-JPからSafeクラスオブジェクトSCP-███-JPの外見を連想し、SCP-XXX-JPがSCP-███-JPのように見えるという認識を植え付けられます。この現象は、SCP-XXX-JPの一部あるいは全部が隠れる、SCP-XXX-JPを視界から外すなどで、連続した視認時間が5秒未満だった場合は、累計視認時間にかかわらず発生しません。この時、SCP-XXX-JP-aにSCP-███-JPについての情報が無い、または少ない場合、SCP-XXX-JP-aはSCP-███-JPについての情報(SCP-XXX-JP-b)を得ます。SCP-XXX-JP-bはAクラス記憶処理によって除去可能です。
SCP-XXX-JPは、その配色と形状を正確に再現すれば、誰にでも作成可能です。このため、意図せず偶然にSCP-XXX-JPが作成されることを防ぐことが出来ず、完全な収容は達成されていません。SCP-XXX-JPの正確なカラーコードについては資料-XXX-JP-いを参照してください。
SCP-XXX-JPの細部については、現在実験計画-XXX-JPが承認され、その詳細な性質を検証中です。
SCP-XXX-JPは、SCP-XXX-JPから1メートル離れた距離において、SCP-XXX-JPのサイズが█センチ未満の場合は影響を及ぼさない事、また、距離とサイズは正比例の関係にある事、SCP-XXX-JPの影響を受ける人間は財団関係者(Dクラス職員、財団フロント企業に勤務する職員、財団退職者を含む)に限られる事、SCP-XXX-JP-bは財団のデータベース上に登録されたSCP-███-JPの報告書の内容(報告書-XXX-JP-A)と同一である事などが、SCP-XXX-JPの性質を解明するための実験群-XXX-JP-α、実験群-XXX-JP-β、実験群-XXX-JP-δ、実験群-XXX-JP-εによって判明しました。
事案-XXX-JP-1及び事案-XXX-JP-2の発生により、重大なセキュリティクリアランス違反、並びにKeterクラスのオブジェクトの収容違反の危険性が発覚したため、SCP-XXX-JPに対する実験は、実験群-XXX-JP-εを持って終了とし、以後の実験は凍結され、新たな実験計画の立案は行われていません。
実験記録-XXX-JP
実験計画-XXX-JP-β
目的: 画像編集を用いたSCP-XXX-JPの収容プロトコルの確立
概要: SCP-XXX-JPに画像編集を行い、編集した画像をDクラス職員に視認させる
実験計画-XXX-JP-β-15
実施方法: [編集済み]を行い、編集した画像をDクラス職員に視認させる
結果: 視認したDクラス職員にSCP-XXX-JPの影響が現れた
分析: [編集済み]。現在の所、実験計画XXX-JP-βは概ね順調に進行している。割り当てられたDクラス職員にAクラス記憶処理を行うため、本日の実験はこれまでとする
実験計画-XXX-JP-β-16
実施方法: [編集済み]を行い、編集した画像をDクラス職員に視認させる
結果: 事案-XXX-JP-1により不明
分析: no date
事案-XXX-JP-1
20██/██/26、サイト-81██地下に埋設されていた核爆弾がプロトコル[編集済み]により起爆した。これは、KeterクラスオブジェクトSCP-███-JPの収容違反を検知した事によるものであった。これによってサイト-81██は消滅し、実験計画XXX-JP-βの記録は、20██/██/25に財団のネットワークにアップロードされた実験計画XXX-JP-β-15までの記録を除き、失われた。
解析を行った所、実験計画XXX-JP-βに割り当てられていたDクラス職員D-██████がKeterクラスオブジェクトSCP-███-JPについての情報を得たことによって収容違反が発生した事が判明した。検証の結果、D-██████は実験計画XXX-JP-βによってSCP-XXX-JPの性質が変化した結果、SCP-███-JPについての情報を得た可能性が非常に高いとされた。この検証を受け、実験計画-XXX-JP-βは凍結された。
SCP-███-JPの情報はセキュリティクリアランスレベル4に指定されており、情報秘匿のため認識災害画像への曝露処理が行われていたにもかかわらず収容違反が発生したことから、SCP-XXX-JPの性質の解明を可及的速やかに行う事が決定された。
実験計画-XXX-JP-γ
目的: SCP-XXX-JPの性質の解明
概要: 事案-XXX-JP-1によって消滅したサイト-81██の代わりに、サイト-██及びサイト-CN-██において、SCP-XXX-JPの性質の解明を進める
実験計画-XXX-JP-γ-1
実施方法: [編集済み]
結果: 事案-XXX-JP-2が発生
分析: no date
事案-XXX-JP-2
20██/██/27、ロシア支部のサイト-██にて実施予定だった実験計画-XXX-JP-γにおいて、SCP-XXX-JPを視認したDクラス職員が、SCP-███-JPではなくSCP-███-RUの外見を連想し、SCP-███-RUについての情報を得た。
この事案を受け、ロシア支部のサイト-██及び中国支部のサイト-CN-██にて実施予定だった実験計画-XXX-JP-γは凍結された。また、中国支部及びアメリカ支部でのSCP-XXX-JPを用いた実験、中国国籍及びアメリカ国籍の職員によるSCP-XXX-JPを用いた実験は、SCP-CN-███及びSCP-███の収容違反またはセキュリティクリアランス違反の恐れがあるため禁止された。
実験計画-XXX-JP-γは、今にして思えば性質の解明を急ぎすぎたのではないかと思う。もちろん、事案-XXX-JP-2の発生を予測できたとは思わないが、もう少し慎重な計画立案も可能だったのではないか。あの日、SCP-CN-███の収容違反への対処によって当サイトでの実験の開始が遅れていなければ、こちらの方が先に実験を始め、SCP-CN-███の情報を得た事によって大規模な収容違反が発生していただろう。職員の中には、あの日発生した収容違反を"クソったれな"と表現する者もいたが、それによって未然に防がれたであろう、SCP-XXX-JPによる収容違反に比べれば可愛いものだった。とにかく、オブジェクトを扱う際に、拙速を尊ぶというのは必ずしも正解ではないと言わせてもらいたい。サイトCN-██管理責任者 █ ██
実験計画-XXX-JP-δ
目的: SCP-XXX-JP-bの性質の特定
概要: 報告書-XXX-JP-Aの変更を行い、SCP-XXX-JP-bの変動の有無を確認する
実験計画-XXX-JP-δ-4
実施方法: 報告書-XXX-JP-Aをセキュリティクリアランスレベル5に指定したのち、Dクラス職員にSCP-XXX-JPを視認させる
結果: SCP-XXX-JP-bは報告書-XXX-JP-Aに準じた内容になった
分析: 事案-XXX-JP-1から予想されていたが、SCP-XXX-JP-bにセキュリティクリアランスレベルは影響を与えられないようだ
実験計画-XXX-JP-δ-5
実施方法: 報告書-XXX-JP-Aに認識災害画像への曝露処理工程を追加したのち、Dクラス職員にSCP-XXX-JPを視認させる
結果: SCP-XXX-JP-bは報告書-XXX-JP-Aに準じた内容になった
分析: これも事案-XXX-JP-1から予想されていた事だ
実験計画-XXX-JP-δ-6
実施方法: 報告書-XXX-JP-Aにミーム殺害エージェント作動による保護を行ったのち、Dクラス職員にSCP-XXX-JPを視認させる
結果: 視認したDクラス職員は心停止により死亡した
分析: どうやら、SCP-███-JPの情報を得ることを妨げるような処理は無効化されるが、たとえミーム殺害エージェントであれ、情報そのものは無効化されないようだ。ミーム殺害エージェント作動による保護は有効だったが、SCP-XXX-JPが致死性の画像と化すため、機密保持の手法としては不適切と思われる
実験計画-XXX-JP-δ-15
実施方法: 再ナンバリングを行い、SCP-███-JPを別のSafeクラスオブジェクトとオブジェクト番号を交換する
結果: 視認したDクラス職員は交換を行ったSafeクラスオブジェクトの外見を連想し、その知識を得た
分析: オブジェクトそのものではなく、SCP-███-JPというオブジェクト番号が関係しているようだ
実験計画-XXX-JP-δ-16
実施方法: 再ナンバリングを行い、SCP-███-JPを欠番にする
結果: 視認したDクラス職員はSCP-███-JPではなく、SCP-███-JPの外見を連想し、その知識を得た
分析: 欠番にすると、オブジェクト番号が繰り上がるようだ。財団の規模からして、SCP-███-JP以降の全ての番号のオブジェクトを欠番とする事は実質不可能であるため、欠番による対処は現実的とはいえないだろう
追記: 実験結果を受けて、SCP-CN-███、SCP-███他複数のオブジェクトの再ナンバリングが行われました。これによって、SCP-XXX-JPの危険性は低下したと思われますが、必要がない限り、日本国外でのSCP-XXX-JPを用いた実験及び日本国籍を有さない職員による実験は推奨されていません
補遺: 20██/██/██、██研究員がSCP-XXX-JPと類似した性質を示す13×13サイズのモザイク状の画像を偶然発見し、その画像をもとに、7×7、9×9、11×11サイズのSCP-XXX-JPと類似した性質を示すモザイク状の画像を作成しました。これらの画像の形状については、資料-XXX-JP-ろを参照してください。この発見によって、財団がまだ把握していないSCP-XXX-JPと類似した性質を示す画像が存在する可能性が浮上し、現在、調査が行われています。尚、██研究員は降格処分となりました。
██研究助手の発見は、SCP-XXX-JPの性質の解明に大きく役立つものだった。だが、SCP-XXX-JPに類似する性質を有した画像を発見した後の報告の遅延、無許可でのSCP-XXX-JPの作成、改変は規定違反だ。5×5サイズではなかったからといって、許されるものではない。発見に対する功績から、降格処分は1段階とするが、より重大な処分が下される可能性もあったことを肝に銘じるように。███博士