形容しがたい立体の輪廻
評価: 0+x

失敗は、我々財団が活用出来る最高の武器である。
だが[編集済]を知らぬ我々は、見えていた恐るべき境界線に、土足で踏み込んだのだ。
ああ、絶対なる[編集済]。願わくばこの身が、明日も神ならぬ身でありますように。
 
  ███回目シフト直後-エージェント█████の手記

このデータの[編集済]外部への公開を禁ずる。

アイテム番号(暫定) SCP-3210-JP

オブジェクトクラス Safe

特別収容プロトコル 


収容において危険が発生する事は考えられにくく、非常に簡単であると考えられています。サイト██‐█の[編集済]実験棟から先の、ガラス張りの部屋に安置してください。SCP-3210-JPを安定したガラスの机の上に置いてください。部屋は施錠し、[編集済]実験棟の管理責任者が保管してください。事前に指定の検査を受けたレベル2セキュリティクリアランス研究員以上に、研究、接触、目視などのほぼ全ての行動が許可されます。
 

説明
SCP-3210-JPは、黒色で薄い台座から伸びる、ガラスに酷似した物質の支柱に支えられた物体です。縦45cm、質量15,2㎏で、一般的に外見から推測される所から逸脱していません。数分~数年のスパンを経て、幾何学的、あるいは何らかの法則性を伴った立体形状に変化することが確認されています。正多面体や線・点・面対称の立体、複雑に光が反射する立体などが確認されています。変形時、SCP-3210-JPの質量は変化せず、無音で瞬間的に次の形状へ移行します。1000/1秒単位を撮影できる高性能カメラで撮影した結果、変形の瞬間に人間が視認出来ない程に微細に発光している事が判明しています。上部の物体の構成原子、外見はガラスに酷似していますが、明らかにガラスとは異なる硬度を保有しています。
作製、誕生目的や使用用途、作成者は未解明です。放射性同位元素分析の結果、紀元前1000年前、また西暦0年付近等、複数の放射性物質が微細に確認されました。
SCP-3210-JPは、前述の変形能力以外に思考能力や自立能力は確認されず、無生物であると確認されました。一部Dクラス職員が長期にわたり接触した場合と、外界で地震などのSCP-3210-JPにも影響のあった災害時のみ、無色から薄い赤や黒に変色しました。数日で色がなくなり、特に観測される影響もなく透明に戻りました。変色が確認されたDクラス職員に何らかの規則性は確認されませんでしたが、一度接触したDクラス職員が以降再度接触した場合、いかなる場合でも彩度の高い紅色に変色することが確認されました。
1███年に古代数学者の[データ削除済み]の邸宅跡地でエージェント█████が発見、SCP財団に保管されました。危険性や他に及ぼす効果がほぼ皆無である為、現在は学術的研究にのみ注目されており、構成物質や作成された経緯等、研究が進められています。
以下は特筆すべき実験記録です。

実験記録022 - 日付 1███/██/██

対象: SCP-3210-JP
実施方法: アサルトライフルAK‐47による発砲実験
結果: 台座、支柱、上部物体のいずれにも損傷無し。銃弾はSCP-3210-JPに当たったと見える瞬間にエネルギーを消失させ、下に落下するものと、大きく弾かれるものの2種類が観測された。
分析: SCP-3210-JPの表面は、極めて高い硬度を保有していると同時に、運動エネルギーを消失させる未解明の物理法則が伴っていると判断される。この結果から、損傷実験の遂行に意義を見出せないため、構成物質の解明と未知の物理法則の解明研究へと移行する。

   事後通達
最速かつ徹底的に可能な限りの対策を講じ、実施する。
Ⅰ SCP-3210-JPのオブジェクトクラスを Thaumiel へ早急に引き上げる。
Ⅱ SCP-3210-JPに関係したレベル4セキュリティクリアランス以下の全員に、クラス-C~Eの強力な記憶処理を強制的かつ完全に施す。後遺症等の記憶処理に関する副作用を考慮しない物とする。
Ⅲ 以降、SCP-3210-JPは公に存在しない物とする。公開データを消去せよ。
               O5-[データ削除済み]